マシーンが直った!さあ、「絶対完走」と言うスタッフ全員の思いを背負って安孫子選手がコースに戻る・・・
再スタートした時には最下位まで順位が落ちてしまった。

そしてまた1台1台と抜いて行き、少しでも順位を上げようとしながら攻めて行く・・・
だがレース後半に差し掛かった頃、鈴鹿に雨が降り出した・・・
ほとんどのチームがピットインしてレインタイヤに交換をしている。
「日石三菱&にゃろめATS」の第1ライダー佐藤清和がライダー交代の為にピットイン、状況を聞くと
東コースは完全にウェット状態で西コースもセミウェットだと言う。しかしこの雨が8耐のドラマを生む事となったのだ。

スタート直後からレースは激しく展開し、三連覇を狙う伊藤/宇川組などの優勝候補が次々と脱落していく。
WGPライダーの意地を見せる岡田/バロス組と若手No.1の加藤/玉田組の熾烈なトップ争いの行方に襲いかかった突然の雨、
その中でバロスがピットサインを無視してスリックタイヤのまま走り続けている、
サインを見ていないのか!?いやバロスはスリックで行けると判断している。

そのバロスのスリリングな走りを見た安孫子選手は自分もこのまま行こうと決めた、
もし雨がやんだら今レインを履いてるチームはまたピットインしてスリックに履き替えるだろう、
我々は一度最下位まで落ちている、だからその時間が勝負だ、雨がやむ事を祈ろう・・・
しかしスリックのままでの走行にはリスクが多い。もしこれで再度転倒したら終わりだ、
しかし走り続けなければ自分達にゴールはない・・・