このオートバイは 「HONDA」 をより深く理解する為、以前から欲しかった一台です。
譲り受けてから何処が悪いのか調べたら、まずバッテリーから直接他車用のバッテリー点火コイルに電気が行ってました。
そして本来の点火コイルの線は切断されていました。コイルがダメになったからでしょう・・・
しかしこれでは数回走ったらバッテリーが無くなります。そこでコイルを点検しようとカバーを開けたら
何とコイルは外されていて充電コイルしか付いていませんでした。充電コイル(2個)ではスパークプラグの
電気は補えきれませんので、やはりコイルを付けなくてはなりません。きっとこれが解決出来なかったのだと思います。






それからそのコイルを探すのに大変苦労しましたが、やっと予備のエンジンが見つかりカバーを開けた所
やはり根元からプラグコードが切断されていて、このエンジンも直接バッテリー点火にしていたようです。
しかし幸いな事にコイル自体は錆びだらけでは有りましたが付いていたので、これを巻き変えに出そうと思い
数箇所の電装屋さんに持っていきましたが「これは出来ません」と全て断られました。
それもそのはず、この点火コイルは「高圧点火コイル」で充電コイルよりはるかに細い線が巻かれています。
人間の髪の毛より細いかもしれません。しかし従来の点火方式にしたいので地元はあきらめて
旧車レストアで有名な四国の「ヨシカワ・オートクリニック」にお願いする事にしました。
しかし最初はすぐに返事が頂けませんでした。それは高圧点火コイルを巻き直すと言う事はとても時間のかかる
仕事でその割には利益にならない大変な仕事だからです。しかし北海道で断られたので是非ともヨシカワ社長にお願い
出来なければ、このオートバイは走れないと頼み込んだところ、やっと引き受けると言ってくれました。


数ヵ月後、出来上がって送られて来た物はとても良い物でした。早速取り付けて火花が飛ぶか試したところ
非常に弱い火花でした。巻き直した物だからなのか、それとも他に原因が有るのか・・・
もしかするとフライホイールの磁石が弱くなっていて着磁しなおさなければならないのか、
取り合えずフライホイールを外して今度は昔からやってる電装屋のおじいちゃんの所へ持って行き
「着磁してくれますか?」と訪ねたらその電装屋さんは後継ぎがいなくて、もう店をやめるというところだったので
テスターや機械を皆売ってしまったあとでした。しかし、おじいちゃんはマイナスドライバーを持ってきて、
そのフライホイールにカチカチ当てて「これで火花出ないのかい?これだけくっつけば大丈夫だ!」と言いました。
そして一言「アンタもしかして今のバイクみたいにポイントの間隙狭くしたんじゃないの?
マグネット点火は少し広くしなきゃ火花出ないよ」と言いました。


フライホイールをそのまま持ち帰り早速おじいちゃんに言われたとおりポイントの間隙を元の開き気味に戻して
半信半疑でキックをしたところ素晴らしい火花が飛んだのです!ヨシカワさん、おじいちゃん、ありがとう!
そして我がME号は非常に調子良く走る事が出きるようになりました。