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   ’95 モトグッツィ 1100 スポルト   

もともと国産旧車が好きで、中でも「丸正自動車製造」のライラック号と言うオートバイが好きだった。

全機種シャフトドライブで、そのシリーズの中でも縦置きVツインに興味が有り
LS18とLS38を所有してバイクライフを満喫していた。

以前DUCATIのSL350とモトグッツィのイモラ350を所有していた時に
横置きLツインの荒々しさと縦置きVツインの優しさの違いを体に感じながら走っていたのだが、
何か物足りなさを感じていた・・・その原因は排気量であった。

友人のDUCATI900に乗った時、真のトルク感が味わえたのだ。
やはりエンジンの構造上、燃焼室が大きいほど、クランクウェイトが重い程、ストロークが長い程、
その味わいが増す。それを知った時、DUCATI かMOTO GUZZIの750cc以上が欲しくなった。

そして1995年、これだ!と感じたモデルがMOTOGUZZIから発売された。
しかし新車を買える余裕など全く有るはずもない・・・
いつか中古で安くなったら絶対購入しようと思いながら、その7年後にやっと夢がやって来た。
発表されてから7年の間、自分の気持ちが変わらなかったのは珍しい・・・。
その間、ニューモデルが数機種、発表 発売されている、がしかし僕はこの95年から97年にかけての1100スポルトが
一番好きだった。その理由の一つには、OHVである事、そして2バルブだと言う事。

峠やサーキットをガンガン攻めるならインラインフォアの方が僕としては楽だ、
しかし「楽」と「楽しい」は少し違う。
並列4発は気持ちの良い高回転をしてくれるので、やはり楽しいのだけれど
しかし楽しさの種類が違う・・・

   
Tokachi InterNational Speedway 2003.11.03

実際に乗るまでは3500回転位から、ず太いトルク感が楽しめるのだろうと予測をしていたのだが
GUZZIの1100スポルトは少し違って一番面白いのは5000回転からだ。
それ以下だと本当に「グッツイの縦置きツインは耕運機のエンジンから作られた」と感じる所が有るのだが、
しかし5000回転を超えて来ると、その上はOHVの2バルブなのに、
何でこんなに回るのかと思うほどストレスのない走りが出来るのだ。これには僕も驚いた・・・
しかしながらサーキットでは少々チューンナップが必要だが
一般公道であればノーマルで充分楽しめると思う。ステップの位置が低いのでタイトコーナーでは体をインに
入れないとすぐ路面に摺ってしまうから、あと20mm程上げたい。それとチェンジストロークが大きいから
やはりバックステップは必要になってくる。

そして走っている時にはほとんど感じられないが、シャフトドライブの欠点を補うパラレル式スイングアームが
とても良い動きをしている。さすがに「デイトナ1000」の良い所を受け継ぎ、
そしてOHC/4バルブのデイトナのエンジンから「GUZZI」らしいOHV/2バルブに戻した事が
僕にとっては最高の食感になっているのだった。









’95 MOTO GUZZI 1100 Sport